'Sensing Streams -invisible, inaudible ' - Ryuichi Sakamoto x Daito Manabe

アート部門、エンターテイメント部門、アニメーション部門、マンガ部門。
毎年、文化庁がこれら4ジャンルから選りすぐりの作品を集め表彰する「文化庁メディア芸術祭」の展示が今年も始まりました。
場所は六本木の国立新美術館を中心とする数カ所。
入り口を入ってすぐの展示は、昨年、アップル社のMac 30周年記念サイトでも、この30年の最もイノベーティブな1人として選ばれた日本人3人のうちの1人、真鍋大度さんと坂本龍一さんのコラボ作品で、街のノイズを拾って視覚化して楽しむという作品。
映像がなんともかっこよく、ついついいつまでも独り占めしていたくなります…
(この手の作品が好きなひと、この機会に試さないと後悔します!できればICC辺りで常設展示にして欲しい)


スイスから応募の巨大作品、Nyloïd(Cod.Act (Michel DÉCOSTERD / André DÉCOSTERD)も私は動いているところを見れなかったけれど、かなりすごいそうです。
パフォーマンスの時間は決まっているので、ぜひ、あらかじめ確認して見に行きましょう。


なんだか最後までしくみがわからなかったけれど、映像を従来のフィルムとはまったく違った方法で記録し、不思議な映像として再生する
「これは映画ではないらしい」(五島 一浩)もかなり不思議な感じでいいです!


と、ここまで(+もう2作品)がアート部門の優秀賞。


ただ、今回、なんと言っても人気で、集客にも貢献していそうな展示は、エンターテイメント部門を受賞したGoogle社の「Ingress」。

スマートフォンを使った大流行の位置ゲームがエンターテイメント部門で受賞をしたのですが、それにあわせて先の真鍋大度さんが巨大なインスタレーション「リアルポータル」を作成。これがIngressをする人たちが巡回する聖地と化しているのです。
ゲーム的にもここでチェックインするとかなり有利になるのかもしれません…


優秀賞からもれた作品でも面白い作品が多いです。
個人的お気に入りをいくつかあげると:

絵の中の家族の肖像と携帯電話でインタラクションができる「Temps mort /
Idle times - dinner scene」(Alex VERHAEST(ベルギー))



それから、タイプした文字がそのままお店の看板になる「のらもじ発見プロジェクト」(下浜 臨太郎/西村 斉輝/若岡 伸也)の展示も楽しかったです。


あ、あと自分の動きを天空からの視点で見ながら迷路の中を歩くという「3RD」(Hedwig HEINSMAN / Niki SMIT / Simon van der LINDEN)も必ず体験して欲しい展示の1つ。
いつも頼っている知覚を失っても人間はちゃんと行動ができるけれど、その場合はかなり限定的な動きになるんだな(例えば前後左右の4方向単位での動き)ということを身をもって知ることができます。


他にも、ぜひ試して欲しい展示や見て欲しいアニメ作品、そして話題のマンガの生原稿などが楽しめます。


詳しくは文化庁メディア芸術祭のページを:
http://j-mediaarts.jp/?locale=ja

この時期、せっかく六本木に行っておきながら「メ芸」に1度も行かずに過ごしてしまったら、かなり損失大です!


会期

2015年2月4日(水)~2月15日(日)

会場

国立新美術館(東京都港区六本木7-22-2) ※2月10日(火)休館 
10:00~18:00 金曜は20:00まで ※入場は閉館の30分前まで
シネマート六本木(東京都港区六本木3-8-15)
スーパー・デラックス(東京都港区西麻布3-1-25 B1F)

なお、「ついで」ではなく、狙っていく人は17時にかかる時間帯が狙い目です。
夕日を浴びる新国立美術館は中から見てもきれいです:

 

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